\補助金活用のススメ!〜part1.今更聞けない補助金のキホン〜/
はじめまして。Himi-Bizのビジネスコーディネーター、羽田野です。
今回は補助金の活用方法について話します。
僕は主に創業相談を担当していますが、中小企業診断士としても活動しており、経営相談を受けています。
その中で、“設備投資したい”、“商品開発したい”、“広告宣伝を考えている”、といった内容に対して、「こんな補助金つかえるのでは」と提案すると、
① 知らなかった、②申請等の手続きが大変そう、②何に使えるのか、③何を書けば良いのか、④誰かに書いてもらうべきか…、の4つの反応が返ってくる事が多いです。
そこで、
① どこに行けば補助金の情報を得られるか
② 補助金の申請書、自分で書けるのか
③ 使いたい費用が該当するかわからない
④ 自分で書くか、誰かにお願いするか
について、普段答えている内容を話します。
① どこに行けば補助金の情報を得られるか
→参加・入会している団体へ問い合わせてみましょう。
ネットで調べる事も可能ですが、補助金は種類が多すぎて、自分が使える補助金までたどり着けない、という方がおられます。そこで、ご自身が所属している団体に問い合わせされる事をお勧めします。
例えば、中小企業や個人事業者であれば、地元の商工会議所さんに入会されているのではないでしょうか。たくさんの会員が集まるところには、情報も集まります。また、同業の人から類似の相談を受けており、慣れている可能性も高く、スムーズに情報を教えて頂けるかと思います。
もちろん、Himi-Bizに問い合わせ頂ければ、把握している範囲で対応いたします。
② 補助金の申請書、自分で書けるのか
→自分で書けるものしかありません。ただし、時間と労力がかかります。
公募要領を読むと、そのページの多さや内容のわかりにくさから、申請を挫折される方が多いように感じます。
ですが、求められているのは、大きく分けて
・提出書類に漏れがない(不備がない)事
※公募要領に、“提出書類”や“必要書類”といった表現で記載されていますので、漏れが無いよう気を付けましょう。
そして、
・補助金を受けて実施する事業の計画書(補助事業計画)が補助金の趣旨に合致しているか
※予算を超えた応募があった場合は、より、全事業者の申請書を審査し、趣旨に合致している順に採用される、とご理解ください。特に、応募が多く審査が予定される補助金は、手引きや活用事例等で“趣旨に合致している”例を示していますので、確認したうえで作成される事をお勧めします。
の2点です。
例えば、令和3年度に実施された事業再構築補助金は、採択率(応募者のうち何者が採用されたか)が50%を切るような競争(という表現が正しいかわかりませんが)の激しい補助金でした。
ですが、補助金を書いたこともない方で、公募要領を見ながら作成して不備のチェックだけ外部に依頼した、という方が採用された事例もあります。ですから、ご自身で書けないことはありませんし、誰かに依頼しないと採用されない、という事もありません。
③ 使いたい費用が該当するかわからない
→公募要領から、“補助対象経費”を確認する。見てわからなければ、事務局へ問い合わせしてみる。
補助金には、必ず詳細情報を記載した公募要領が公開されます。まずはその中で、“補助対象経費”の欄を調べてみましょう。見てもわからなければ、事務局へ問い合わせてみましょう。公募要領で対象外と明記されている費用を計上すると、それだけで不備とみなされ原点、最悪、審査対象外もあり得ます。悩んだら、問い合わせする、という点を忘れずに行ってください。
④ 自分で書くか、誰かに任せるか
→自分で書く時間と労力と、誰かに任せる事で発生する費用を比較しましょう。
ネットで補助金と検索すると、補助金申請代行の広告が表示されたり、FAXやメールで“採択率〇〇%の当社がお手伝いします”という連絡が来たりします。
メリットとデメリットとしては、
<メリット>
・こうした事業者は、公募要領の理解が深く、②で述べた、“不備がない”“補助金の趣旨を抑えた書き方”について知識を持つ為、自分で調べる時間・労力の削減。
・一定以上の質は期待できる。
<デメリット>
・100%採択されるとは限りません。
・有料で、時に高額な成功報酬を請求される場合がある。
・時に、採択率を上げるためという理由で、元々購入予定の無かった費用の計上を求められたり、現実味に欠ける事業計画案が提示されたりし、採択はされたが事業者の思いとはずれてしまった・余計な費用がかかった、という事例もある。
と言った点が挙げられます。
そこで、
・自分で作ったら何時間くらいかかるか、その時間を使う事で、本来の事業運営や、機会損失の可能性はあるか
・採択率はどれくらいなのか。誰かにお願いすることで採択率は上がるのか
の2点は検討したうえで、対応を決める事をお勧めします。
以上、補助金で良く質問を受ける点について、話しました。
なお、Himi-Bizや氷見商工会議所では、“作成を代行する事はできません”が、 “書類に不備がないか”、“補助金の趣旨に合致しているか”等については、“持参された申請書について、助言する事は可能”です。
①で述べたどんな補助金があるかなど、お役に立てる機会はあるかと思いますので、是非ご活用ください。
※富山県では、“新型コロナの影響で売上高が減少した、本社登記が県内の中小企業者等”を対象とした、「富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金」が公表されました。売上高が減少した事業者は検討する価値がありますので、ご参考にしてください。
富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金については、こちらのコラムも合わせてご参照下さい。
▼補助金活用のススメ!〜part2.「富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金」について〜▼