【松木菓子舗】新たなニーズを発掘した新商品!「CYCLEようかん」

◆相談者について

松木菓子舗 様

松木菓子舗様は、1949年に創業され、3代目である現店主の松木功太代表の祖父の代から、代々地域に根ざした経営をされてきました。創業当初は、日本三大和菓子処の金沢和菓子の流れを汲み、素材にこだわった伝統的な和菓子づくりを行うお店として展開されていましたが、3代目の松木さんが経営に関わるようになってからは、和菓子の枠に囚われないお菓子作りに取り組まれ、冠婚葬祭で重宝されているバウムクーヘンは松木菓子舗様の看板商品です。

◆相談の背景

松木菓子舗様においても新型コロナウイルスの影響は大きく、売上の8割を占めていた商品は、冠婚葬祭が中止となったことで、軒並み注文が無くなったほか、富山県の要請を受けて店舗休業・営業活動を縮小した結果、2020年5月の売上は昨年対比7割減と大きく落ち込まれていました。6月に入ってからも大きな改善の見込みが立たず、今後の事業の方向性を考えている中で、6月9日にヒミビズに相談におこしになりました。

◆ヒミビズからのご提案

新商品企画・デザインパッケージアドバイス・広報チラシ・プレスリリース・テストマーケティングの設置

松木さんのお話をお伺いする中で、松木さんが「安心・安全な無添加素材」を使用したこだわりのお菓子づくりを大切にされていること、また、和菓子店でありながら、看板商品が和菓子づくりの技術を活かした洋菓子のバウムクーヘンであるという柔軟な開発力に驚きました。この開発力を活かし、注目してもらえる取り組みは何かできないか、松木さんと一緒に考えることになりました。

当時、新型コロナウイルスの影響で、三密回避のためのアウトドアスポーツの1つである、サイクリングが注目されていたこと、また、富山県全体でサイクリングコースの整備に力をいれており、富山湾沿いを走れば、海越しの立山連峰を眺めるため、氷見市はサイクリストにとって魅力的なコースを有していることに注目し、ヒミビズでは、和菓子屋ではお茶菓子の定番商品である「羊羹」を、サイクリスト向けの専用商品の「補給食」として展開してみてはどうかと、ご提案させていただきました。


相談後、早速松木さんは試作開発に取り組まれ、ヒミビズでは、羊羹の開発に加え、サイクリストが好むようなネーミングやパッケージデザイン、プレスリリースなどを、松木さんやデザイナーの林久美さんを交えてディスカッションし、開発のサポートをさせていただきました。

そして、祖父の代から引き継がれてきた羊羹のレシピをもとに、サイクリスト向けの羊羹として塩分を通常の2倍にしてミネラル補給ができ、かつ、携帯がしやすく食べやすい一口サイズの新商品『CYCLEようかん』を相談からわずか3ヶ月で開発されました。

◆支援成果

年間売上110%アップ・年間客数が130%増になり、新規顧客の開拓へ


9月3日に発売を開始したCYCLEようかんは、地元富山県のTVや新聞で大きく取り上げられる商品となり、サイクリストが愛読する自転車専門誌などでも紹介されることになりました。その結果、全国のサイクリストや自転車団体からもオンラインショップを通じて注文が入るようになりました。

また、CYCLEようかんの発売をキッカケとし、サイクリストだけでなく、地元の新規客や常連客も来店が増え、2020年は客数が前年比130%増となり、売上も前年比110%に高めることができました。

2021年には富山県で最も大きなサイクリングイベントの「富山湾岸サイクリング2021」で、休憩地点であるエイドステーションに用意する補給食として、CYCLEようかんが採用されるなど、イベントでの取り扱いも広がり続けています。

松木さんは今後もCYCLEようかんを全国のサイクリストに拡めるための活動に取り組まれていく予定で、ヒミビズでも引き続き松木さんの新たなチャレンジをサポートさせていただきたいと思います。


◆事業者概要
松木菓子舗
・住所:(本店)富山県氷見市鞍川1037-4
・電話番号:(本店)72-0983
・HP:https://www.matsukikashiho.jp/
・オンラインストア:https://matsukikashi.thebase.in/
・FB:https://www.facebook.com/matsukikashiho