【ニューちどり】「もう一度頑張りたい」 老舗菓子店が震災と倒産の危機を乗り越えた新商品開発ストーリー

◆相談者について

ニューちどり 様

相談者:金井留美さん

相談内容:売上をアップしたい

1987年創業の和洋菓子店「ニューちどり」。先代である和菓子職人のお父様と現代表の洋菓子職人である金井さんが連携し、独自のスイーツを生み出してきました。その代表作である「金時赤飯パン」や「おはぎパン」は、地域住民からも広く親しまれています。しかし、お父様が亡くなった後、金井さんは「父のようにはなれない」と新商品開発をやめ、お母様と一緒にお店を守り続けることに専念してきました。

◆相談の背景

2023年末、ニューちどりに大きな危機が襲います。2023年末、大口契約を結んでいた取引先が突然倒産し、経営は大きな打撃を受けました。さらに追い打ちをかけるように、2024年元旦に能登半島地震が発生。お店の売上や客足に深刻な影響が及び、本格的に廃業を考えざるを得ない状況にまで追い込まれました。

「頑張りたいけど、頑張り方が分からない」状態だったという金井さん。Himi-Bizアドバイザーからの「頑張りたい気持ちがあるなら、一緒にみんなで考えよう」という一言から、売上アップに向けた取り組みが始まりました。

◆ヒミビズからのご提案

ニューちどりの強みを活かした新商品開発。商品企画、ネーミング、PRなど各専門アドバイザーがタッグを組み、伴走支援

新商品開発のきっかけは、Bizモデルの創始者である小出宗昭氏からの一言でした。「ニューちどりの強みはユニークな商品開発力。氷見をPRできる、あなただけの新商品を作りましょう」という言葉が金井さんの心を揺り動かしたのです。そこからHimi-Bizアドバイザーがチームとなり、商品の企画からパッケージデザイン、ネーミング、HP制作、商品写真撮影などを徹底的に伴走。こうして誕生したのが、ブリ型揚げパンに金時赤飯おはぎを入れた「ぶりのぼり」とハンドボールの街を表現したハンドボール型の厚焼きクッキー「ハンドボールガンバレ!ット」という新商品でした。


(こどもの日に期間限定で発売した、氷見の特産品であるブリの中に金時赤飯おはぎを入れた揚げパン「ぶりのぼり」)


(「ハンドボールの街」氷見から、パリオリンピック ハンドボール男子日本代表を応援するスイーツ「ハンドボールガンバレ!ット」)

 

◆支援成果

ユニークな新商品が話題となり、スポーツチームと連携が決定。県内外からの新規発注も相次ぐように

「ハンドボールガンバレ!ット」は、氷見市の男子ハンドボールチーム「富山ドリームス」とのタイアップを実現し、8月に開催されたイベントでは計100個が即完売。その後もパリオリンピックに出場する安平光佑選手を応援する地元住民や新規顧客が、商品を購入しに訪れるようになり、その動きは氷見を超えて県外にまで広がりを見せました。さらに、Himi-Bizとの相談で作ったHPを通じて、県内外からの大口発注が相次ぐように。


(商品を手にPRする富山ドリームス選手 出典:富山ドリームスHP

こうした変化を受け、金井さんは「自信を失っていたが、商品を作り続けることで、自分自身も頑張ろうという気持ちが芽生えた」と笑顔を取り戻し、再び氷見をスイーツで盛り上げていく決意を新たにしました。今では「ハンドボールガンバレ!ット」の新シリーズとして「ガンバレ!ット 季節限定 栗味」という新商品を開発。さらなる展開を目指しています。

「Himi-Bizが一緒に伴走してくれたおかげで、新しい活路が見えたと思う。これからもニューちどりだからこそ作れるお菓子で氷見を盛り上げていきたい」と話す金井さん。今後も、前向きに挑戦し続ける姿をサポートしていきたいと思います。

◆事業者概要
ニューちどり
住所:氷見市上泉24-1
TEL:0766-91-2823
HP:https://nyutidori.jimdofree.com/